学校にスクールカウンセラーさんがいるみたいなんだけど、どんな人なのかな?
公立の小学校・中学校には学校での困りごとを相談できる「スクールカウンセラー」さんがいます。
親だけでなく、生徒も利用できますよ。学校で困ったことがあれば、個人的に話を聞いてくれる頼もしい存在です。
わたしも息子が1年生で学校への行き渋りが始まった頃に、学校の方から(というか相談員さんから)スクールカウンセラーの存在を教えてもらいました。
この記事では
✓わたしの実際の経験
✓不登校仲間の体験
などをもとに
・スクールカウンセラーってどんなひと?
・実際にはどんなことが相談できる?
・どうやったら相談できるの?
・相談までの流れは?
・絶対利用すべき?
などについて解説していきますね。
わたしは2人のスクールカウンセラーさんにお世話になりましたが、1人はちょっとイマイチ、2人目は頼りになるカウンセラーさんでした。
そんなわたしの経験から言ってしまうと、
スクールカウンセラーさんは、相性が良いのが一番!
ということ。
カウンセラーさんとの相性が良ければどんどん利用するべきですが、相性が合わなければ無理して利用する必要はないと思いますよ。
スクールカウンセラーってどんな人?
まず、スクールカウンセラーとはどのようなものなのか?見ていきましょう。
ちょっと堅苦しいですが、文部科学省によるスクールカウンセラーの説明は以下の通りです↓
平成7年度から調査研究を実施しているスクールカウンセラーは、平成18年度には全国で約1万校に配置・派遣されるに至っているが、都道府県市により活用の状況は様々である。
スクールカウンセラーは非常勤職員で、その8割以上が臨床心理士である。また、相談体制は1校あたり平均週1回、4~8時間といった学校が多い。
文部科学省が経費補助を行っているスクールカウンセラーは、平成18年度において全国の中学校 7,692校(4校に3校の割合)に配置されるとともに、中学校を拠点として小学校 1,697校、高等学校 769校にも派遣されている。
各都道府県における中学校へのスクールカウンセラーの配置率は、90パーセント以上が14ある一方、50パーセント未満も13あり(平成18年度)、人材の不足や偏在、財政状況等の理由によって活用の状況は様々である。
スクールカウンセラーが相談に当たる児童生徒の相談内容は、不登校に関することが最も多いが、いじめ、友人関係、親子関係、学習関係等多岐にわたっており、近年は、発達障害、精神疾患、リストカット等の自傷やその他の問題行動などますます多様な相談に対応する必要性が生じている。
(文部科学省HPより)
↑個人的に気になる部分を太字にしてみました。
わかりやすい言葉にすると…
・スクールカウンセラーは全国の小・中・高にて非常勤で働いていて、8割以上が臨床心理士である。(臨床心理士ではない場合もあるということですよね)
・1校あたり、週1回・約4~8時間勤務している。
・全国1万校以上に派遣されているが、まだまだ人材不足で配置が充分でない都道府県もある。
・その活動内容は都道府県によってさまざまである。
・相談内容は不登校関連が多いが、その他多岐にわたる。
ということが分かります。
実際に息子の小学校には月に2回しか来校しないけど、隣の市の中学校では月に4回来校しているなど、学校や行政によって頻度も違うのかな?という印象を受けました。
またわたしが相談をしに行った時には、次の枠では生徒が予約しているなど、生徒も自分で利用できるようです。(学校によるとは思います)
相談がない時にはスクールカウンセラーさんが各クラスの授業を回り、対象になっている子どもの様子を観察したり、お話したりということもあるようでした。(息子の学校の2人目のカウンセラーさんの場合)
スクールカウンセラーを利用するまでの流れ
ここではどうすればカウンセラーさんの利用ができるのか?を見ていきましょう。
学校や都道府県によっても違いがあるかと思いますので、今回は息子の学校の場合を参考に紹介していきますね。
流れとしては
①スクールカウンセラーさんの存在を確認する
②窓口が誰なのかを確認する
③予約をする
④相談する
です。
①スクールカウンセラーさんの存在を確認する
まずはお子さんの学校にスクールカウンセラーさんが来ているか?確認してみましょう。
聞いてみる相手の候補としては
✓担任の先生
✓学年主任の先生
✓保健室の先生
✓相談室の先生
✓教頭先生(副校長先生)
✓校長先生
があるかと思いますが、わが家の場合は担任はこういったことに詳しくなかったように思います。
個人的には直接管理職の先生に問い合わせてみるのが一番近道のように感じます。
直接問い合わせる事で
「うち、困ってます。」
と、自然な形で管理職の先生方と関りがもてますからね。
②窓口が誰なのかを確認する
カウンセラーさんの存在を確認したら、誰がカウンセラーさんとの窓口になっているか?を確認しましょう。
わが家の場合には「教頭先生(副校長先生)」が、窓口になっていました。
担任の先生に予約を入れてもいいですが、空き状況がすぐにわかるので、窓口になっている先生に直接コンタクトをとった方がスムーズで話が早いです。
③予約をする
スクールカウンセラーさんが来校する日をチェックしたら、早速予約をしましょう。
さきほどもお伝えしたように、窓口になっている先生に連絡するのが、一番スムーズにいくかと思いますよ。
その時
・相談開始時間
・相談可能時間
・相談する場所
を確認しておくと、当日スムーズに相談を開始できますよ。
④相談する
いよいよ相談の日です!
実際に相談をしていると、話が脱線してしまったり、聞きたかったことを聞き忘れてしまったりという事もあります。
今までの経緯や困っていることを事前にメモしておくといいでしょう。
初日はカウンセラーさんとの相性をみるくらいの軽い気持ちでもいいかもしれません。
冒頭でもお伝えしている通り、カウンセラーさんとの相性はとっても大事です。
そして、残念ながらカウンセラーさんの中には誠意を感じられない方もいらっしゃるようなので、受けたアドバイスは鵜呑みにし過ぎない様にしましょうね。
アドバイスをもらったら、
参考にはするけれど、信用しすぎない。
ちょっと悲しいですが、わたしが不登校についてアドバイスをいただいたときには、こういったことを気を付けるようにしています。
不登校の状況やアドバイスは決してひとつではないです。
一番近くでお子さんを見守っている、あなたの感覚を大切にしてくださいね。
わたしはなるべく、そのアドバイスが自分の中で納得ができたときにだけ、信用するようにしています。
スクールカウンセラーのリアル
ここでは実際のカウンセラーさんがどのような方だったのか?を紹介していきます。
たくさんのカウンセラーさんが活躍されていると思いますので、あくまで一例として参考にしていただけたらと思います。
わが家のリアル:1人目
わたしが初めて会ったスクールカウンセラーさんは、子どもが小学1年生のとき。
行き渋る息子に付き添い、学校に出入りしている時に、相談室の先生から教えていただきました。
娘さんがもう成人されているとの話だったので、50代後半くらいの方だったように思います。
細かいことはあまり覚えていないのですが、
「親が仕事でもすれば、子どもはイヤでも学校行くのよ~。うちの子も学校行くのイヤだったと思うけど、わたしが働いているから仕方なく行っていたと思うわ~。」
と、言われた事をハッキリと覚えています。
まだ息子が不登校なりたてで、何の情報も持っていなかったわたしは
「ほほぉ……。そんなもん…ですか…ねぇ…?」
と、いう気持ちになりながらも、そっか、仕事か…なんて的外れなアドバイスを参考にしようとすら思ってしまっていました。
現在息子は5年生になった今では、そのアドバイスがどれだけトンチンカンだったかがわかります。
それまでに関わってきた不登校仲間のお母さんの中には働いている方もたくさんいましたから。
むしろ働いている方のほうが多いくらい。
ハッキリ覚えてないのですが、それ以外にも相談の中で疑問に思うこと・納得できないことがたくさんあったので、2回くらいで相談するのを辞めました。
おなじ学校のお母さん(不登校仲間)にその話をすると、そのお母さんも相談に行くのは辞めたと話していました…。
わたしのスクールカウンセラーさんとの出会いはこんな感じで、モヤモヤしたものとなったのでした。
わが家のリアル:2人目
そして確か息子が2年生になったタイミングで、新しいカウンセラーさんに変わったとのことで、再度相談してみることに。
今回のカウンセラーさんは心理学に基づいた、子どもとの関わりを丁寧に教えてくれました。
こうした具体的なアドバイスが受けられる事はもちろんですが、カウンセラーさんに近況を使えることで自分の頭の中が整理され、今何をするべきか?を改めて考えることができました。
そして、相談して頭が整理されることにより、子どもに優しくなれる自分がいることがなにより嬉しかったです。
不登校仲間のリアル
わたしの不登校仲間のお母さんのお話をきくと
・学校に戻すように促された
・家庭環境のせいにされた
などなど、とても不登校に関わるカウンセラーさんのセリフとは思えないようなこともあったようです。
もちろん
・話を聞いてもらえてスッキリする
・いつも優しくしてくれる
っていう話も聞きますので、安心してくださいね。
脅かしてしまっていたら申し訳ないですが、あなたには「カウンセラーさんのなかにはこういった方もいる。」という事を知ってもらって、
自分が納得できないならば信用しすぎない方がいい
という、自分の軸を持ってもらえたら嬉しいです。
【まとめ】スクールカウンセラーは相性第一!
以上、スクールカウンセラーさんについて紹介してきました。
わたしの経験上わかったのは、
スクールカウンセラーという職業にもいろいろな人がいる
ということ。
今回は少しスクールカウンセラーさんについてネガティブな情報を発信してしまったかもしれません。
でも、なかには親切に話を聞いてくれる立派なカウンセラーさんも存在するということを忘れないでくださいね。
とにかく!わたしがそうだったように、子どもが不登校になり始めたときって視野が狭くなり、もらったアドバイスはすべて正しいと思ってしまいがちなんですよね。
そしてときにそのアドバイスは、あなた自身やあなたのお子さんが苦しくなるような内容だったりして…。
なので、この記事を最後までよんでくれたあなたにはぜひ、
「もらったアドバイスは半分信じて、半分信じない」
くらいの気持ちでいて欲しいです。
あなた自身やあなたのお子さんが、笑顔でいられる選択をしてくださいね。
素敵なスクールカウンセラーさんと出会えるますように…。
スクールカウンセラーさんとの相性がイマイチだった場合には、こちらの記事を参考にしてみて下さい↓
【小学生不登校】スクールカウンセラー以外の相談場所〇選(現在準備中…)